【転職のリアル】エージェントの話を全て鵜呑みにすることで、起こりうる危険性は?

こんにちは!ストローです。
あなたは今、こんな風に考えていませんか?
「今の会社ってどうなんだろ?転職すれば、もっといい会社に出会えるかも?」「転職活動をしてうまくいけば、今よりもっといい会社に入れるかも?」
かつての僕も、まさにそうでした。現状への不満と将来への漠然とした不安から、「転職」という二文字に淡い期待を抱き、エージェントの門を叩いたのです。
しかし、そこで僕を待っていたのは、期待とはかけ離れた「不都合な現実」でした。
この記事は、転職活動に夢を見て、そして打ちのめされた僕自身の失敗談を元に、「勢いだけの転職がいかに危険か」、そして「本当に価値あるキャリアを築くために、今すぐ何をすべきか」という問いへの、僕なりの答えを記したものです。
もしあなたが、転職エージェントの甘い言葉に心を揺さぶられているなら、どうかこの記事を最後まで読んでください。きっと、冷静さを取り戻し、あなたのキャリアにとって本当に重要な一歩を踏み出せるはずです。
なぜ、エージェント任せの転職は失敗するのか?知っておくべき3つの不都合なこと
結論から言います。勢いだけで転職エージェントに駆け込み、言われるがままに行動すると、ほぼ間違いなく失敗します。
なぜなら、あなたと転職エージェントの間には、決して交わることのない「目的の違い」が存在するからです。
①:彼らは「あなたの味方」ではなく、「営利団体の社員」である
衝撃的な事実かもしれませんが、転職エージェントは慈善事業ではありません。彼らのビジネスモデルは、「求職者を紹介先の企業に入社させること」で、企業側から成功報酬を得るというものです。
つまり、彼らの第一目標は「あなたの長期的なキャリアの成功」ではなく、「あなたが自社経由で転職すること」。もちろん、心から利用者に寄り添う素晴らしいエージェントも存在します。しかし、構造上、どうしても自社の利益を優先せざるを得ない、という側面があることを絶対に忘れてはいけません。
あなたを急かして内定承諾を迫ったり、希望とは少し違う求人を強く勧めたりする背景には、こうしたビジネスの仕組みがあるのです。
②:広告の裏には「無数の失敗談」が隠されている
WebサイトやCMで流れる「年収アップ!」「理想の職場へ!」といった華やかな成功事例。あれは、数ある転職者の中の、ほんの一握りのハイライトに過ぎません。
その裏には、
- エージェントに勧められるがまま入社したけど、社風が合わずに短期離職…
- 聞いていた条件と実際の業務内容が全く違った…
- 結局、前職と同じような悩みを繰り返している…
といった、広告には決して載らない無数の失敗談が埋もれています。彼らは「転職のプロ」ですが、「あなたの人生のプロ」ではないのです。
③:【体験談】あなたの「専門性」は、彼らに通じないかもしれない
これは僕が実際に体験したことです。理系の特定分野でのキャリアを考えていた僕は、その専門知識について熱心にエージェントに語りました。
僕:「この電気の、〇〇という技術を活かせる職場で…」
しかし、返ってきたのは、悪気のない、しかし絶望的な一言でした。
エージェント:「なるほど!電気を扱う会社はいろいろありますよ!(と、分野を問わず様々な企業の求人を見せてくる)」
僕:「…違うんだけどな。」
この瞬間、僕は悟りました。「この人に僕のキャリア相談は無理そうだ」と。彼らは幅広い業界の求人を扱うゼネラリストであり、あなたの深い専門分野まで理解しているとは限りません。このミスマッチに気づかず、勧められるがままに面接に進んでいたら…と考えると、今でもぞっとします。
転職は、エージェントの人柄で決めるものではありません。彼らの仕組みと限界を理解し、あくまで「道具」として主体的に利用する。この視点こそが、失敗を避けるための第一歩です。
「じゃあ、どうすれば?」僕がたどり着いた、本当の答え
エージェントへの過度な期待が幻想だと気づいた僕は、深く考えました。「そもそも、なぜ僕はこんなに焦って転職しようとしているんだ?」と。
そして、一つの結論にたどり着きます。
結論:今いる場所で、圧倒的な「市場価値」を高める
「第二新卒から頑張る!」ではありませんでした。本当は「新卒の就職活動の時にもっと真剣に考えるべきだった」のです。
しかし、ご存知の通り、時間は巻き戻せません。過去を嘆いても1円にもならない。ならば、今この場所から何をすべきか?
答えは、「今の会社を利用してでも、自分の市場価値を高めること」でした。
「すぐに転職して給料を上げたほうが効率的では?」という意見もあるでしょう。しかし、スキルも経験も中途半端なまま転職したとして、本当に良い条件の会社があなたを迎えてくれるでしょうか?
そもそも、焦って転職を考える状況に陥ったのは、「今の会社で評価されるだけの実績やスキルが、まだ自分に備わっていないから」ではないでしょうか。
まずは、今の職場で「資格」を取り、誰にも文句を言わせない「実績(数字で語れる成果)」を一つでも多く作ること。社内外から「〇〇のことなら、ストローに聞け」と言われる存在になること。
そうして自分の価値を高めれば、いざ転職するとなった時、あなたは「企業に選ばれる側」から「企業を対等に選ぶ側」へと立場を逆転させることができるのです。
そして、短期で会社を辞めた人に対して、採用担当者が「こいつ、またうちの会社もすぐ辞めるんとちゃうか?」と考えるのは、ごく自然なリスク管理であることも、覚えておくべきです。
例外:それでも「しんどい・逃げたい」なら、転職以外の選択肢もある
ここまで、戦略的にキャリアを考えることの重要性を説いてきました。 しかし、これはあくまで心身が健康な状態であることが大前提です。
もし、あなたが「もう無理だ」「しんどい」「とにかくこの場所から逃げたい」と本気で感じているなら、話は別です。その心の悲鳴を無視してはいけません。
その場合、取るべき選択肢は「転職」だけではありません。
「休職」という選択肢があります。会社に籍を置いたまま、心と体を休ませ、冷静に今後を考える時間を作るのです。傷病手当金などの制度もあります。
あるいは、「退職」して一度すべてをリセットするのも立派な選択肢です。失業保険を受給しながら、次の道をゆっくり探すこともできます。
あなたの心と体が資本です。それを壊してまで、しがみつくべき仕事などありません。「逃げる」ことは、決して負けではないのです。
まとめ:焦って動かない。未来は、今のあなたの足元にある
今回は、僕の失敗談を元に、転職のリアルな現実と、本当にやるべきことについてお伝えしました。
- 転職エージェントは万能ではない。彼らのビジネスモデルを理解し、「道具」として主体的に利用すること。
- 勢いで転職する前に、まず今いる場所で「市場価値」を高める努力をすること。資格や実績が、未来のあなたを助ける最強の武器になる。
- 本当に辛い時は、無理しないこと。「休職」や「退職」も、あなたを守るための大切な選択肢である。
「隣の芝は青く見える」ものです。しかし、その青さに目を奪われて足元を踏み外す前に、まずは自分の足元である「今」を固めること。
そして、社内での実績作りに加え、社外での活動、つまり「副業」に挑戦することも、あなたの市場価値を飛躍的に高める強力な一手になります。この話は、また別の記事で詳しくお話しさせてください。
今日のあなたにできる小さな一歩は、転職サイトを閉じて、「今の仕事で達成したい目標」や「取得したい資格」をノートに書き出してみることかもしれません。
未来は、今のあなたの行動の先にしかありません。一緒に、着実な一歩を踏み出しましょう。