知らないと損。「現金はインフレに弱く、投資がインフレに強い」本当の理由。100万円が溶ける？育つ？

2025年、物価上昇（インフレ）のニュースを見ない日はありません。 スーパーのレジで「また高くなったな…」と感じることも増えました。

ここで、あなたの「銀行預金」について考えてみてください。 「銀行に預けている100万円」は、1年前と同じ「100万円」です。通帳の数字は減っておらず、一見、とても安全に見えます。

しかし、本当にそうでしょうか？

「給料は上がらないのに、モノの値段だけが上がる」

このインフレこそが、私たちが新NISAで投資をすべき最大の理由です。

なぜ、安全なはずの「現金（預金）」がインフレに弱く、リスクがあるはずの「投資（株式）」がインフレに強いのか？

その「なぜ？」を、ミニマリスト的思考でシンプルに解き明かします。この記事を読み終える頃には、あなたが今すぐ新NISAを始めるべき理由が、心の底から理解できているはずです。

なぜ現金はインフレに弱いのか？ 答え：価値が「溶ける」から

まず、「現金（預金）」がインフレに弱い理由です。 これは非常にシンプルで、「額面（数字）が増減しない」からです。

100円のジュースが102円になる恐怖

インフレ率が年2%ということは、「世の中のモノの価値が上がり、相対的にお金の価値が下がった」状態を意味します。

• 去年： 100円玉で、100円のジュースが買えた。
• 今年： 102円出さないと、同じジュースが買えない。

あなたの手元にある100円玉は、100円のまま増えも減りもしません。 しかし、「ジュースを買う力」で測ると、その価値は実質的に2%失われました。

これが、あなたの銀行預金100万円で起きていることです。 メガバンクの普通預金金利が年0.02%だとしましょう。インフレ率2%には到底追いつけません。

銀行に預けている100万円は、1年後には利息がついて100万200円になるかもしれませんが、世の中のモノは102万円出さないと買えなくなっています。 実質的には「約98万円」分の価値しか持たなくなっているのです。

これが、現金がインフレに弱い、「安全な場所に置いているつもりが、価値が溶けていく」状態の正体です。

なぜ投資（株式）はインフレに強いのか？ 答え：世間の「値上げ」の恩恵を受けられるから

では、なぜ投資はインフレに強いのでしょうか。 それは「世間の成長（＝インフレ）に乗ることができる」からです。

ここで「オルカン」や「S&P500」といった投資信託（＝株式の詰め合わせパック）を想像してください。私（筆者）も新入社員時代からこれらを積み立てています。

あなたが投資信託を買うことは、その中身である「企業のオーナー（株主）」の一人になることを意味します。

あなたが「コカ・コーラ社」のオーナーだったら？

インフレが起きると、世の中はどうなるでしょうか。

1. 原材料費や人件費が上がる （例：ジュースの缶や砂糖、輸送費、工場で働く人の給料が上がる）
2. 企業は、商品価格を「値上げ」する （例：100円のジュースを102円に値上げせざるを得ない）
3. 企業の「売上」と「利益」が増加する （インフレに合わせて、企業の稼ぐ金額も数字上は増える）
4. 企業の「株価」が上がる （将来もっと稼ぐだろうという期待、あるいは利益の増加に伴って、会社の価値が上がる）

つまり、インフレ（モノの値段が上がる）は、企業の売上と利益を押し上げ、それが株価を押し上げる要因になるのです。

あなたは「ジュースを買う側（消費者）」としては値上げに苦しめられます。 しかし、「企業のオーナー（投資家）」としては、その値上げの恩恵（利益）を受け取る側に回ることができます。

これが、投資（株式）がインフレに強い最大のメカニズムです。

結論：守るべきは「金額」か「価値」か

ここで、現金と投資の決定的な違いが明らかになります。

• 現金（預金） → 100万円という「金額（額面）」は守れます。 → しかし、モノを買う力である「価値（購買力）」はインフレで失われ（溶け）ていきます。
• 投資（株式） → 短期的な暴落で「金額（額面）」が減るリスクはあります。 → しかし、インフレと共に成長するため、長期的に「価値（購買力）」を守り、育てることができます。

もちろん、すべての現金を投資に回すべきではありません。明日使うお金や、半年～1年分の「生活防衛資金」は、安全な現金（預金）で持っておく必要があります。

しかし、それ以外の「当面使う予定のないお金」はどうでしょうか？

ミニマリスト的思考で言えば、「使わずに置いておくだけで価値が目減りしていく現金」を必要以上に持つことは、最も非効率で「無駄」な状態です。

私たちの目的は、100万円という「数字」を眺めて安心することではありません。 「100万円で買えるモノやサービス（＝価値）」を守り、増やすことです。

だからこそ、私たちは生活防衛資金を除いた現金を、インフレと一緒に成長してくれる「投資（新NISA）」に回し、世の中の成長の恩恵を受け取る側に回るべきなのです。

まとめ：インフレ対策こそ、新NISAを急ぐべき理由

今回の内容を整理します。

• 現金（預金）はインフレに弱い → モノの値段が上がっても、預金の「額面」は増えない。結果、買えるモノの量が減り、実質的な価値が「溶ける」。
• 投資（株式）はインフレに強い → モノの値段が上がれば、企業の売上・利益も上がり、それが株価を押し上げる。あなたは「値上げの恩恵」を受け取る側に回れる。
• 私たちが守るべきもの → 「金額（額面）」ではなく、モノを買う力である「価値（購買力）」。

「投資は怖い」と感じるかもしれません。しかし、「何もしない（現金で持ち続ける）」ことも、インフレ下では「資産価値が目減りしていく」というリスクを静かに負っているのです。

そのリスクから目をそらさず、合理的に「価値」を守り育てる道具。 それこそが、非課税という最強の武器を持つ「新NISA」なのです。

ストロー

初心者ブロガー

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